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 第728話「気温上昇と人の体温の許容範囲」

 今年も酷暑でした。526日にはオホーツク海に面する北海道佐呂間町で、最高気温が39.5℃という驚くべき事件もありました。IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第5次評価報告書(2014年発表)では、今後の気温上昇を4つのシナリオに分類し、100年後の世界を予測しています。そのシナリオのうちの最悪ケースは、2100年に2.64.8℃上昇すると想定しており、多くの種の絶滅リスク、世界の食糧生産が危機にさらされるリスクなどを予測しています。

 過去百数十年間で世界の平均気温上昇は約1℃でした。たった1℃の上昇で現状の酷暑です、4.8℃などと言われると想像を絶します。今回は「人間の体は気温何度まで耐えられるのか?」について、早稲田大学で体温や体液の調節機構を研究されている、永島計教授の解説からの引用です。

 永島先生の言によると、アフリカ大陸チュニジア・ケビリ県の78月の平均最高気温は42℃、ロシアのオイミャコンでは121月の平均最低気温がマイナス50℃、人はどこででも暮らせます。しかし安心してはいけません、当然のこととして工夫をしているから生きられるのです。

 人の体表近くの温度を「被殻(シェル)温」、脳や臓器など中心部の温度を「中心(コア)温」と呼び、コア温が37℃前後、皮膚温が3035℃だそうです。人は食べ物を体内で燃やし体温を上昇させ、37℃以上になりそうなとき、皮膚の毛細血管を広げて熱を外に逃がす仕組みになっています。もちろん、冷却効果を上げるために汗をかき、蒸発による気化熱によっても体温を下げます。

 人間は本来、体温が34℃以下で低温症、43℃を超えると長くは絶えられないそうで、上記範囲外では細胞が構造的・機能的に不可逆的変化(温度が正常に戻っても元どおりにならない)を起こすそうです。たったの10℃の範囲に入っていなければ死んでしまうそうで、普通に生活できるのは6℃の範囲だと言いますから、人間は熱には弱い生き物のようです。

 テレビで毎日「命に係わる・・・」と言っているのが、誇張でないことも分かってきました。永島先生のおっしゃる「人は工夫して生きている」を深読みすると、「停電によるクーラー停止は死を意味する」なんて時代が来そうで恐ろしいですね。