本文へスキップ

製造業のコンサル小西正暉は○○○○○○○○を専門とする○○○○○○○○会社です。

HEADLINE

 第730話「もう一つのスマイルカーブ」

 「スマイルカーブ」とは電子産業における収益構造を表しており、上流工程(商品企画・部品製造)と下流工程(流通・保守・サービス)の付加価値は高いが、中間工程(組立・検査・梱包など)の付加価値は低いことを示します。横軸に工程、縦軸に付加価値を取ってカーブを描くと、微笑んだ時の口の格好のように、両端が上がって真ん中が下がった線になることから、スマイルカーブと呼ばれています。

 このスマイルカーブが、人が感じる幸福度に酷似しているというのです。今回は、全米雑誌賞も受賞したことのある、ジャーナリストのジョナサン・ラウシュさんの記事からです。横軸に年齢、縦軸に幸福度をとると、40代から50代半ばまでがボトムになったスマイルカーブになるそうです。イギリス国家統計局の調査結果も、ドイツ人エコノミストのヘネス・シュワントさんの結果も、米調査会社ギャラップ社の調査結果も全て同じだそうです。

 なぜ50代前後の人の幸福度が最も低くなるのでしょう。ラウシュさんは、期待と現実のギャップが失望感を生むと言っています。ギャラップ社の調査で「昨日ストレスを受けましたか?」と質問をしたところ、1850歳の人は半数が「はい」と答えたのに対し、50歳以上の人は20%だったそうです。若い世代は将来の満足度を過大評価している傾向が強い、

しかし40代を過ぎた人は何度も失望感を味わい、期待値が下がってくるためだろう。ところが更に年齢を重ねると感情が落ち着くだけでなく、長い人生の中で学び、少しのことでは動じなくなると、ラウシュさんは考えています。

 ちょうど管理職世代である40代〜50代中の人たちは、このスマイルカーブの底をどのように乗り切れば良いのでしょう。ラウシュさんは以下のように話しています。まずは「ノーマライゼーション(正常化)」、これまで説明してきたように、対象年齢の人なら誰でも感じる、なので特別ではないと自分に言い聞かせること。

次に「他人と比較しないこと」、特に自分より上の人と自分を比べないこと。

もともと人間とはより多くを求めるもの、だからこそ比べそうになったら「比べない!」と呪文を唱えること。今のことだけを考える、雑念を捨て呼吸など目の前にあることだけに意識を向けることも対処法として有効と述べています。

古くから行われてきた「瞑想」、現代なら「マインドフルネス」でしょうかね。