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 第738話 「今後のビジネススタイルは縄文方式で」

 先月、青森県にある三内丸山遺跡を訪問しました。この縄文時代の遺跡は、約6,000年前〜4,000年前に栄えた集落で、エジプトのピラミッドが作られた時代に相当するそうです。縄文時代は次に続いた弥生時代とよく比較されますが、各時代の生活スタイルをビジネス的に観察すると対照的で、これまでのビジネススタイルは弥生時代方式だったが、今後は縄文時代スタイルが適しているというお話です。

 今回はビジネス・ブレイクスルー大学の教授で、地方創成まちづくりのビジネスデザインなどを手掛けられている、谷中修吾先生の著述からの引用です。先に弥生時代の生活スタイルを紹介します。

紀元前1,000年頃から始まった稲作が中心で、ムラはリソースを稲作に集中投下することによって効率的にコメを確保し、そこで得た利益を稲作に再投資することによって成長しました。現代に置き換えると、ビジネスプランを作って計画的に動いているというスタイルに相当します。

 一方縄文時代は、狩猟・採集が基本ですから、多種多様な食物を組み合わせての生活でした。言い換えれば、様々な市場から利益を生むビジネスモデルを持っていたと解釈できます。

谷中先生は以上のように解説し、さらにイノベーションを生む現代向けビジネススタイルが「縄文経営」の中にあると、以下のように述べておられます。

(1)   狩猟・採取を主として縄文人は、多種多様な食料を得ました。食料を売上に置き換えると、現場に身を置き、直感的に潜在ニーズを見抜き、即座に市場機会を捉える行動が重要でしょう。

(2)   縄文人の世界観は自然との共存共栄、各地のムラとの交易も盛んでした。社会全体を考えた上で、消費者・従業員・株主といったステークホルダー(利害関係者)と、協調的なパートナーシップを築くことに通じます。

(3)   火焔土器の火焔の突起部は無用と思われますが、彼らの世界観を表現していると考えられます。既成概念にとらわれないことが、新しい価値を創造する原動力となるでしょう。

(4)   長期的な視点で資源を共有する姿勢を示しました。短期的な売上や利益に走る強引な商談ではなく、「ご縁とともにビジネスを紡ぐ」という感謝志向が重要でしょう。

 投資に見合ったリターンを回収することを叩き込まれた世代にとって、難しい課題のように思えますが、これからのビジネスの世界観かも知れませんね。