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製造業のコンサル小西正暉は○○○○○○○○を専門とする○○○○○○○○会社です。

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 第756話 「ありえない決断で成功した企業」

 今回はEntrepreneurs’ Organization(起業家機構)の創設者バーン・ハーニッシュ氏の著書からです。彼は「ありえない決断」によって成功した企業の事例を紹介しています。主な内容は以下の通りです。

*スティーブを呼び戻せ!

1985年、創業者の1人でCEOだったスティーブ・ジョブスはAppleから追い出されました。その後倒産寸前となったAppleは、追い出したはずのスティーブを呼び戻す決断をします。結果、iMaciPodiPhoneと、皆さまご存じの製品が世界を席巻しました。

*ザッポスを救った無料配達

「靴のアマゾンになる」と宣言したものの、試し履きができない靴は売れませんでした。倒産寸前に打ち出された方針は、一か八かの「無料配達、返品自由」。40%は返品されるものの、返品の多い客はリピート性が高く、かつ客単価も高く、大成功でした。

*株主より顧客を優先

1982年ジョンソン・エンド・ジョンソン社の鎮痛剤に、何者かが致死量の青酸カリを混入させ、7人もの死者が出ました。事件の数年前に決定していた「creed(信条)」(利用する人々に対する責任を第一に考える)に基づき、1億ドル超の費用をかけ製品を回収、不正開封防止パッケージにした製品を発売、風評被害を跳ね返して1年後にはシェアを30%に戻しました。

*究極のカスタマーサービス

シアトルを拠点とした百貨店ノードストロームは「あらゆる返品を受ける」ようにしました。顧客は買おうかどうか迷ったとき、買うことを止める(後悔回避と呼ぶ)。返品自由ならこれを避けられる。社員規則は「あらゆる状況において、よき判断を下すこと、付則なし」で、社員の自由度も大きくした。しかし重要なポイントがあって、社員には返品分を引いた売上高のノルマを課し、かつ歩合制です。

やっぱり甘くはないですね。

*賃金を倍増

1913年、T型フォードは売れに売れ増産に次ぐ増産でしたが、ベルトコンベヤー方式は単調作業が続くため、工員の離職率が高くて困っていました。そこで打ち出したのが給料2倍宣言でした。給料が2倍になれば、物価が上昇するだけと、追随する企業はありませんでした。しかしインフレは起きず、370%の離職率が16%に激減しただけでなく、生産性も40%から70%に上昇しました。高賃金は購買力を増し、消費が増えると賃金が上がるという好循環が生まれることも分かりました。

今回は常識外れの決定が、企業だけでなく社会までも変えていくお話でした。