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 第775話 「問題解決に必要な舵取り役」

 日本ファシリテーション協会によると、ファシリテーション(facilitation)とは、人々の活動が容易にできるよう支援し、うまくことが運ぶよう舵取りすることと定義しています。今回はファシリテート(舵取り)が、商品開発や組織改革などのアイディア創出や問題解決に重要な役割を果たすというお話です。

 まずは、多数のワークショップをファシリテートしている安斎勇樹さんの経験談から。人工知能の普及によって運転が自動化され、カーナビの出番が少なくなると危惧した、カーナビ開発グループでの話です。彼らは「人工知能を活用した新しいアイディア」を模索していました。

安斎さんは「課題の設定が正しいのでしょうか?」と問いかけます。続けて「カーナビとは、ユーザーにとってどのような存在でしょう?」と。開発メンバーの答えは「快適な移動手段を提供したいのだ」と答えました。それなら「(従来のカーナビが不要になっても)移動自体の時間は無くなりませんね」と安斎さん。最終的に開発グループは、目的を「(人工知能による)自動運転時代において、どのような移動の時間をデザインしたいか?」に変更し、素晴らしい結果を生んだそうです。

 ファシリテーター(舵取り役)には、問題の本質を捉えることの重要性を気づかせる、そんな能力が要求されているようです。企業においては管理職に必須な能力の一つでしょう。問題の本質を捉えるためには、素朴に問題を掘り下げることが重要で、カーナビの場合だと「カーナビはいつ誕生したのだろう、役割はずっと変わらないのかな、そもそも人工知能ってどんなもの・・・」といった疑問を投げかけることが重要と、安斎さんは指摘します。

それ以外にも「ひねくれた視点から物事を捉える」「自分が問題だと思っていることが本当に問題なのか」「自分たちが問題だと定義している言葉自体が正しいだろうか」などなど、本質を捉える方法はいろいろありそうです。

 そして真の目標が決まったら「目標と現状の差分」を明確にし、さらに目標を細分化していく。次に目標を阻害する要因を探し、必要あれば目標自体を再設定して(リフレーミング)、さらにじっくり考える。最も重要なことは正しい目標設定であり、目標設定に間違いがなければ好結果を生むということでしょう。